童貞力とクリエイティブ
不易流行をつくるには
広告やメディアで人を動かそうとするのは、もうあきらめなさい。
- 作者: 本田哲也,田端信太郎
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2014/07/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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なんか最近メディアが一斉に取り上げて流行らせようと必死だなあと感じることが多い。〇〇ガールに始まり、〇〇王子、壁ドンとかとか。
何でもかんでも名前付けてる感じがあまり気に食わなかった。
けど、この本の前置きで「不易流行」のことが書かれてて、ようするに目先の流行だけ追いかけるのは本質的ではなくて、「不易」を生み出そうとするからこそ「流行」が生まれる、と書いてあってふんふんと思った。
流行を取り入れようとするから、変にサムイものが出来上がったりしているのだろうなと妙に納得。
さて、この本で繰り返し述べられていることが、
とりあえずメディアに多額のお金を投下すればたくさんの人の目に入り、人は動くだろうという意識は捨てなさい、ということ。
これはまさしくそうだと思う。
CMでもテレビに取り上げさせる情報にしろ、とりあえずタレント使ってお金かければ話題になるだろうみたいなのが個人的には感じられるものが増えててあまり好きじゃない。
消費者が何を求めてるのかとか、が見えてこない。
とにかく、うちの商品はこうなんです!と繰り返し伝えようとしてるものばかりだなあと思ってしまう。
そう思われてしまうと、今や消費者にメディアの選択権がある今、嘘もすべてみやぶられてしまう。そうならないために、まずむやみやたらにメディアの話から考えずに、何を一番に伝えたいのか、何人規模で動かしたいのか、ではそれに見合ったメディアは何なのか、といったように順を追って考えなければいけない。
この順を詰め切れずに進めていくと結果的に、これだけお金を投下したから、とか、こんなに目立つようにつくったからといった勘違いが生まれてしまう。
ただただ情報を投げるだけでなく、その情報をどういう伝え方をすれば消費者の本質を捉えることができるのか。空気作りができるのか。
もちろん簡単に人なんか動かせるものでもないし、それは人数が増えれば増えるほど難しくなる。しかし、最後まで人のことを考えぬくことで、いまブレイクしていると言われるモノや広告がつくられているんだなあと感じた。
MEDIA PLANNING
MEDIA PLANNING NAVIGATION 宣伝会議
- 作者: ADKコミュニケーションチャネルプランニングプロジェクト
- 出版社/メーカー: 宣伝会議
- 発売日: 2014/03/13
- メディア: Kindle版
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実際にメディアの会社で働いてないと、正直むずかしいなと思った。
専門用語がおおいのと、数字の話がややこしくて広告の仕事をやってみないとわからなさそうだ。なので、何年後かあとにまた読みたいなとおもう。
とはいえ、中盤からはわかる話もあっておもしろかった。
競合、エリア戦略、購買サイクルとかもろ経営っぽいところですが。
ものすごく大雑把に要約すると、生活者が触れるメディアが増えたことでターゲットインサイトを様々な調査によって見極めることが重要である、ということでその調査方法や予算配分などが詳しく書いてあるのだけれど。
なんせ専門用語ばかりなのと、用語が馴染んでない分内容がわかりませんでした。笑
初心者にはまだはやかった。。。
フォント
東方Project自体はまったくもって詳しくないのですが、
個人的にフォントが好きなので、気になった記事。
東方Projectのキャラをフォント化するプロジェクト「Toho font project」 - GIGAZINE
これ、もとのキャラクターのことちゃんと知ってたらもっと分かったんだろうけど…
でもこういう試みって素敵!
フォントで言葉の見え方が大きく変わるから、ついついこだわりたくなるんですよね。
例えば、みなさんがよく読んでいる漫画には、実は二種類のフォントが織り交ぜて使われているのをご存知でしたか?
漫画では、
ひらがなが アンチック体(昔は明朝体だったそう)
漢字が ゴシック体
になっているんですよ。
この組み合わせで文章が書かれていたら自然と、漫画だ!って感じてしまいます。
ともかく、フォントが好きなのでフリーフォントとかよくダウンロードしちゃいます。
かといって使う場所はあまりないのだけど。笑
だけど、やはり英字フォントの方がバリエーションは多いので、日本語フォントももっと増えればなあと思っています。
では。
スマホゲームアプリの広告効果
ようやく落ち着いてきたので、読みだめていた記事からいくつか更新しておこう。
スマホゲームアプリをダウンロードしたきっかけ、最多は「スマートフォン広告を見て」【MMD研究所調査】:MarkeZine(マーケジン)
最近、こんな記事を読みました。
実際、わたしもTwitterのネイティブ広告やテレビCMを見てダウンロードすることが多いです。ここに載っている上位のアプリもほとんど広告をよくみるものばかりですね。
こうしたスマホゲームアプリの広告をみる度思うのですが、
いつまでたってもリリースした当初と、知名度があがってからの広告アプローチの仕方が同じものが多いなといつも感じます。
リリースして間もない時期は、まずそのゲームアプリの存在を知らしめるように、タイトルを何度も耳に残るように言ったり、話題になるようなインパクトあるクリエイティブ表現で広告をつくることは非常に重要だとは思います。
しかし、名も知れ渡ってしまうと、次はゲームの存在を知っているけど、まだダウンロードしていない人たちに向けて広告を打たないといけませんよね。
なのに、いつまでたってもアプローチの仕方を変えずに、名前だけともかく歌ってみたりといった広告が多いなと感じるんです。もったいない。
存在が大きくなったなら、次はゲームの面白さが伝わる内容の広告をつくらないと、広告の意味を持たないのでは…!
特に、スマホゲームなんて似た様なパズルゲームは増えていますし、差別化を図るために上手く広告を利用することが重要だと思います。
タレントに頼るのも手でしょうし、惹き付けられるストーリーをつくることも方法でしょう。そうして、似たようなゲームの中で強みをしっかり伝え切らないとなあ。
同じようなの多くってよくわかんなくなる。
広告をつくるのに、企業側の意図と制作側の意図、そして受取り手である消費者の間にある壁を解消するのって本当にむずかしいんだろうなと思う日々です。
では。
売れるもマーケ 当たるもマーケ
先月読んだ本の感想。。。
こちらを読みました。
コトラーのマーケティング本に比べると遥かに読み進めやすい本でした。笑
題の通り、22の法則が書かれています。
全てにおいてここで書くことは大変なので、いくつかピックアップします。
「ただ一個の言葉、ないしは、コンセプトに焦点を絞り込むということ」
マーケティングにおいて、顧客の心に残るというのは最大の課題でありますが、
この課題を解決するにあたって一番簡単であり、また難しいのは、
一番手であることです。
新たなカテゴリー、新たな製品、サービスを生み出すこと。
それこそが、そのモノのクオリティがどうであれ顧客の心の中に残るまず一つ目の法則ですね。
しかし、そんな簡単に市場をリードすることもできません。
そうしたとき、消費者の心に言葉やコンセプトを植え付けるということが大事になります。
簡潔で利点を絞り込んだ言葉は届きやすいです。(が、今日様々なサービスやモノ、情報がありふれており、これすら難しくなってきているとも感じる)
「梯子の上段にいるその会社の強みはどこか、どうすればその強みを弱みに転じさせることができるのか」
これは面白いと思いました。相手の強みに対して何か別のものを、と普通は考えてしまうと思うのですが、強みを弱みに転じさせるもの、と考えるとまたアイデアが変わってくるのではと思います。
またその際には 非常であること とも書かれています。
要するに競合に対して、弱点を攻撃するアプローチであるべきだということです。
一方で、こうしたネガティブキャンペーンが事実に基づくものでないと意味はありません。海外ではよく見られますよね。
「〇〇社のものは△△だが、我が社のものは□□だ」
のようなものですね、性能であったり生産地であったり、競合を蹴落とすためのエッセンスを加えた広告キャンペーンはネガティブキャンペーンと呼ばれています。
自社が梯子の上に登り詰めるためには、臆病であってはいけない。
対立するのは尖っていろ、ということですかね。
また、モノや情報が溢れだしている近年に当てはまるのではないかと思ったのは、
「生産ライン拡張の法則」です。
便利になった世の中、消費者のための様々な製品やサービスが溢れています。
コンビニもスーパーもどこも24時間。かゆいところまで手の届く便利グッズ。
挙げればきりがないでしょう。
「すべての人の、すべての要望に応えようとすれば、結局は何らかの問題にぶつからざるをえない。『あらゆるところで弱みをさらすよりは、どこか特定のところで強みを発揮したい』」
と書かれていますが、難しいところですね。
便利になっていくにつれ、「そこまでしなくていいだろう」とも感じるし、一方で「あって良かった」と感じるものもありますし。
一概には生産ラインを絞れとは言えないですが、企業の軸に沿ったモノづくりができていないのなら、その製品は終わらせるべきだとは思います。
悪い意味で、消費者が「どうしたんだ」と思ってしまうようなモノはつくっちゃだめですね。後の企業存続に響いてくる可能性も大きいでしょうし。
なんでもかんでも手に入る今の社会で、便利であると同時に、誰かがどこかで苦労していることも間違いないですし、きれいごとを言うつもりもありませんが、世知辛いなあとも思います。だんだんマーケティングも難しくなっていきますね、本当に。
この書も、1994年に書かれたものですし、読んでいてやはり基本的なことが書かれているものの、今の市場にはそぐわない点があることも事実だと思います。
やはり、アメリカで提唱されているものが多いですし、これを日本に当てはめるのも何か違う気もするなあと感じることもあります。
ので、もう少し日本に焦点の当てられたマーケティングも勉強したいと思いました。
と、同時にしっかりグローバルな視点でもみれるようにしたいですね。
うーん、奥が深いです。
では。
コトラーのマーケティング3.0
読み終えた本の感想を滞納しています。笑
記事を書くのって、えいやっと気持ちを起こさないと書けないものですね。。。
ということで、書いていきます。
やっぱりマーケティングの基礎はコトラーだよね、と読み始めました。
昔、コトラー・ケラーのマーケティングマネジメント
を読んでいたのですが、
製品が強い時代を通り過ぎ、ソーシャルメディアが牽引する今、
マーケティングはどうなっていくのだろうと思い購入。
正直に言ってしまえば、既に学んでいた内容だったので目新しくは感じませんでした。
あと、どちらかと言えば企業の上に立っていく方が読むべき本だと思います。
まず、前提としてマーケティングは時代の流れとともに動いています。
昔、工業化時代。作れば製品が売れる時代。これがマーケティング1.0。
全てが目新しいので、企業はそれほど売り込むことに悩まなくても良かった時代です。
作れば売れますし、売れなくても価格帯を抑えれば売れました。
それが、時は進み情報化時代。マーケティング2.0。
消費者はインターネットを駆使して情報を集めることができるようになりました。ここで、製品の比較が行われるようになり、消費者主導の流れができます。企業は消費者を満足させるための製品を考えるようになりました。
そうして、現在のマーケティング3.0である価値主導の時代へと突入しています。
消費者はただ製品の性能を見るだけでなく、その奥にある企業のミッションやビジョンといった価値を重視するようになりました。
機能的、感情的な充足だけでなく、製品を通して精神的な満足をも求めるようになったということです。
マーケティング3.0を迎え、個人や集団が容易につながることができるようになり、消費者はニュースや考え、娯楽を消費するだけでなく、創造もするようになります。
PCやスマートフォン、インターネット、オープンソースが消費者から生産消費者に変わることを可能にしたのです。中でも、ソーシャル・メディアは大きな変化を与えています。
まず、ブログ、Twitter、YouTube、Facebookなどの表現型ソーシャル・メディアは、
消費者が他の消費者へ与える影響力を絶大なものにした。
これらの発達により、広告も効かなくなってきました。
企業の謳い文句なんかより、消費者本人のレビューや口コミの方がよほど信頼できるからです。
マーケティングでよく言われるAIDMAモデルというものがあります。
これは消費者の購買行動の段階を指したものなのですが、
A : attention (製品をみつける)
I : interest(興味をもつ)
D : desire(欲しいとおもう)
M : motive(動機をみつける)
A : acction(購買に至る)
ソーシャル・メディアが台頭してきたことにより、これらの購買プロセスにも変化が起こりました。諸説あるのですが、代表的なものでいうとAISASモデルではないでしょうか。
A : attention(製品をみつける)
I : interest(興味をもつ)
S : search(検索する)
A : action(購買する)
S : share(共有する)
といった、ソーシャル・メディアを中心とした購買プロセスへと変化しているのです。
こういった表現型ソーシャル・メディアの発達から、企業と消費者のコミュニケーションを円滑にするために、企業のアカウントもたくさん出てきましたね。
より企業を身近に感じることで、価値理解にもつながるのがマーケティング3.0です。
もう一つ、台頭してきたソーシャル・メディアとして、恊働型ソーシャル・メディアというものが挙げられています。いわゆるオープンソースの活動で利用されるものです。
Wikipediaなどが例に出されています。
情報を手に入れた消費者はただの消費者ではありません。
企業といかに恊働させるかがマーケティングの鍵となっているのです。
自社ブランドへのフィードバックを消費者から得て取り込むことにより、参加を促しコミュニケーションをとることが重要になってきます。
また先ほど、SNSの企業アカウントが増えてきていると述べましたが、これはブランドのキャラクター構築でもあるのです。
ブランドを表現するものとして、企業ロゴや掲げるビジョンなどがあると思います。
これらが、消費者のイメージと異なってしまうと信用をなくしてしまうのです。
しかも、SNSの発達によりその落ちるはやさは驚くべきもので、掲げるビジョンにそぐわないサービスや製品や企業活動はすぐにばれてしまいます。
価値に重点を置く消費者たちは、自分たちの購入する製品などの企業活動を通して精神的な充足感を求めているのです。そのため、自分たちが購入するに値しないと感じれば、ブランドのコンセプトがぐらついていると感じれば、すぐさまネットで自身の意見を発信するでしょう。
企業の価値を消費者に理解させ、コミュニケーションを円滑に進めることができるよう、まずは消費者のマインドを理解しようと企業が歩み寄ること、そして消費者の意見を上手く汲み取り、消費者のもつ企業イメージを崩さず(良い意味で裏切るのは良いと思いますが)にマーケティング活動を行うことが重要だということです。
軽くソーシャルメディアとマーケティングのつながりの部分だけまとめてみました。
他にも、社内や株主に対するマーケティングのあり方や、社会問題に対する取り組みといった内容も書かれていますが、ここでは割愛させてもらいます。
情報を手に入れることで、消費者が市場において強力な存在となっています。
その消費者をいかに企業活動に楽しく参加させるかが、いまのマーケティングで大切になってくるということですね。
価値ってすごく曖昧なものだとは思いますが、消費者がその価値をどう受け入れ、どう扱っていくのかを企業側は十分に考えなければいけないと感じました。
では